人付き合いが苦手でも仕事はできる!コミュ障の最年少マネージャー!

ハッシーです。

面白いキャリアを歩む人を取材して知見を広めようというこの企画。第2回は大企業を辞め、事業継承の道に乗り出したナカさんを取材しました。

人間関係に苦手意識を持つナカさんが、いかに大企業で最年少マネージャーになり、そして退職に至ったのか。その真相に迫ります!

【ナカさん】33歳。長野県生まれ。既婚。首都大学東京大学院電気電子工学専攻修了。大手エンジニアリングメーカーに9年勤めた後、退職。小規模M&Aで社長兼コンサルタントの道へ。

人格形成に大きな影響を与えた2回の転校

天気が良いので外でインタビュー!

–ナカさんはコミュ障を自称されてますけど、そうなったキッカケって何かあるんですか?(いきなり失礼)

小6・中3で2回転校したのが大きいね。それが原因で、人間関係に歪みを持って育ってきた。どこの土地にも思い入れはないし、どこに行っても友達がいないね。

–へ、へぇ。。。そうなんですね。。。 (サラッと重い話するなぁ。)

小6の時に父親の転勤で長野から新潟に転校したんだけど、嘘で固めて良い格好をしようとして、自分のブランディングをミスった。頭が良くて運動できるキャラで行こうとしたけど、運動できないのが即バレてね(笑)。他にも、長野の方が新潟より田舎だとマウントを取られたり、長野ではイナゴを食べることを話して気持ち悪がられたりしてね。変に戦ったせいで、友達は全く出来なかった。

–小学校の頃って、入りで失敗するとイジられ続けますもんね。。。

そんな状態で修学旅行に突入したんだ。担任が「好きなもの同士でグループ組んで。」って言いやがって、当然組む人がいないから、あぶれた人を集めたグループに入れられてね。みんな変わってて、旅行中はそれぞれ単独行動。集合写真は1枚も取らなかったね(笑)。佐渡島に行ったはずなんだけど、ほとんど記憶がない。

–転校してすぐ修学旅行はキツイだろうなぁ。。。中学はどうでした?

中学に行ったら他の区からも人が来るから、人間関係が一旦リセットされた。今度はミスらずなんとか過ごしてたんだけど、中3でまた転校することになってね。転校直後にまた修学旅行だよ(笑)。

–2回目はエグいですね。。。

友達が全くいない中で京都に修学旅行(笑)。「どうせ高校に行ったら人間関係リセットされるんだろ。」って考えたら虚しくなって、1年間誰とも仲良くしようとしなかったね。

–嫌なタイミングで2回も転校したら、そう思っちゃうかもしれないですね。

遅れて発症した中2病

–高校では報われてほしい!高校時代はどんなだったんですか?

高校ではみんなより遅れて、中2病を発症したんだよ。

高校で遅れて中2病?これは雲行きが怪しくなってきたぞ。。。

それまで男女の違いを意識したことがなかったんだけど、高校になって初めて好きな人が出来てね。「周りとは違う俺カッコいいだろ?」アピールがしたくて、遅れた中2病を発症した。自分は選ばれし人間だと思い初めてね。みんなが右と言えば左に行く。協調性0。決まった時間に学校に行かないといけないことにも疑問を感じ、遅刻したり早く帰ったりしてた。

–尖ってますねぇ。早く帰って何してたんですか?

やることないから、毎日アンパンマン見てたね。めちゃくちゃ詳しくなって、アニオタキャラが定着してしまって、さらに友達ができなかった。でも、そんな自分をイケてると思ってたね。人より心の成長が遅いのかもしれないね(笑)。

–典型的な中二病ですけど、高校で発症する分、ダメージが大きいですね。。。

後々スクールカーストという概念を知ったんだ。もちろん自分はカーストのトップだろと思ったら、トップ層は「輪の中心にいてみんなでワイワイしてて、スポーツもできる人。」だった。ん?じゃあ自分はその次の層かなと思ったら、2番目の層は「トップ層にくっついてる取り巻き。」だった。「あれ?おかしいな?」ってなった。で、3層は、「あぶれてるけど、あぶれた同士で集団を組んでる人。」最下層は、「どこのグループにも所属できず、一人孤立してる人。」だった。「ん?俺じゃん!」ってなった。一番イケてると思ってたのに、実は最下層だったって、その時知ったんだ。


ダメだ。とりあえず笑っとけ。

–ところで、初恋の人はどこを好きになったんですか?

だね。顔以外の何物でもない。でも距離の詰め方がわからなくて、グイグイ行ってたんだ。グイグイ行きすぎて引かれてね。避けられるから、別の子にグイグイ行く。で、また引かれる。それを繰り返して、気づいたら女子全員敵になってた(笑)。高1でそれをやらかしたのもあって、高校は最低限の出席日数だけ顔を出して卒業した。

–よく良い大学いけましたね。頭はやっぱり良いんですね。

拗らせた大学時代

–頼む!大学では報われてくれ!

大学に進学したものの、理系で電気電子工学を専攻したから、1%しか女の子がいなかったんだよ。どうやって彼女を作ればいいのかネットで調べたけど、当時はそんなノウハウはまだネットになくてね。出会いを作ろうとレストランでアルバイトをしたけど、人間関係が築けなくて1ヶ月でやめた。居酒屋でもバイトしたけど、そこでも女の子にガツガツいきすぎて、嫌われてやめたね。そんな感じで、ずーっと人間関係に悩んでたんだ。

–関係構築失敗のフルコース。。。お腹いっぱいです。。。

それ以降、人間関係を気にしなくていい、肉体労働系の仕事しかしなくなった。大学では出会いがない上に、バイトは肉体労働系で、女の子との接点は全くなかったね。人間関係にも疲れていたから、サークルにも入らなかったし、飲みに出かけるわけでもなかった。

–そうなると絶望的に出会いが無いですね。

そうだね。ただ、毎日シュミレーションだけは欠かさなかった。

–えっ?シュミレーション!?

彼女ができた時のことを想像して、1人ベッドの上で腰を振ったりしてた。妄想がどんどんエスカレートして、普通に話したりしてたね。

–もう彼女が見えてたレベルですか?

うん。見えてたね。


そうか。見えてたか。

ある日、いつも通りシュミレーションして、精度を上げてたんだよね。

–精度とは・・・?

結構大きな声で会話を楽しんでたら、爆笑してる声が聞こえてね。換気のためにドアを開けているのを忘れてて、隣に住んでたカップルに見られてたんだ。「絶対あれ童貞だよー。」と笑ってるのが聞こえて、即日引っ越した。親に理由を聞かれたけど「大学から遠いのが嫌だから。」で押し通した。

–本当に大学から遠かったんですか?

いや、10分のとこに住んでたね(笑)。

借金を返すために就活をすることに

–就活はどうだったんですか?

元々は就職するつもりはなくて、投資で生きていこうと思っていた。大学院1年の頃に、内緒で親のハンコをパクって、利子付き奨学金を借りれるだけ借りて、半年で200万溶かしたんだ。これはやばいと思って、お金を返すために就職を決意した。

–色々ヤバいですね。。。でも、まだ投資続けてますよね?

就職するまでは一旦やめて、初任給もらってからまたやりだしたね。懲りてないからね。楽して生きようと思ってるから。

人として終わってね?

–なんでエンジニアリング会社を選ばれたんですか?

ヘルニアの研究をしてたから、最初は医療系メーカーにいこうと思ってたんだけど、落とされたんだよ。3社落とされた段階で、メーカーは倍率が高いから無理だと区切りをつけた。そんな時に学内に色んな企業が来てくれるイベントがあったんだけど、エンジニアリング会社のブースは閑古鳥が鳴いてたんだ。やっぱり電気電子系にはメーカーが人気で、建設業に近いエンジニアリング会社は人気がなかった。でも、調べてたら給料も福利厚生も悪くなくてね。受けてみたら、エスカレーター式に受かった。

–実力ありきでしょう。そんな簡単に受からないですよ。

いや、本当に実力はなかったね。技術面接が主で、「この用語の意味を説明して。」って何問か聞かれたけど、勉強してなかったから一問も答えられなかった。でも、「緊張してたから答えられなかっただけだよね?だから合格ね。」と言われて(笑)。人気が無い業界だから、受験者をなんとか合格させるために、受からせるための理由を考えてくれたんだろうね。飲み会も少ないし、海外出張もないと言われたから、ゆるいと思って入社を決めた。

人付き合いが苦手なのに最年少マネージャーに

–あまりやる気がなかった様に聞こえるんですが、そこからどうやって最年少マネージャーになれたんですか?

頑張るのは好きじゃないけど、「どうすれば頑張らないで済むか。」を考えることは頑張れる。その力がめちゃくちゃ使えたね。入社直後は学生気分が抜けなくて、上司に怒られ続けた。元々マウント取られるのが嫌いで、自分が取りたいタイプだから、どうすればいいか必死に考えた。それで、上司が苦手な分野の知識を一点集中で勉強すれば、その分野ではマウントが取れるってことに気付いた。

–なるほどですね。聞いても分からないかもですけど、具体的にはどんなことを勉強されたんですか?

コンテナクレーンの電子回路の設計をしてたんだけど、上司はノイズの処理が苦手だったから、その知見をまず増やしていった。1つの分野とはいえ、上司にマウントを取れるようにしたんだ。そしたら、ノイズ絡みの仕事は任せてもらえるようになった。ただ、同じ事ばっかりやってたら飽きてきて、次は楽するために人にやらせようと思って。上司に頼んで派遣社員を使わせてもらって、全部やってもらうようにした。仕事を任せられる人を増やすために1人1人教えてたんだけど、教えるのも面倒臭くなって、読めば分かる資料を作った。さっさと仕事を終わらして帰りたいからやってただけなのに、仕事が早いと言われるようになった。

–「早く帰りたい!」って、自分のためなので頑張れますよね。

そうそう。俺、自分のためにしか頑張れないから。いかに自分は仕事せずに、早く家に帰るかを考えてた。で、早く帰っても暇だから、新しいことの勉強してた。そうやってマウントを取れる分野を増やしていったんだ。

賢い!

でも、暇なのがバレて、どんどん仕事増やされた。また同じサイクルで人に任せられる仕組みを作ったけど、それが出来るとまた仕事を増やされるっていう感じだね。気がついたら、ありとあらゆる案件に顔を出さされてた。上司の代わりに会議に全部出さされる。上司は浮いた時間で、さらに上にアピールするための資料作りに時間を取れるから、めちゃくちゃありがたがられて。そんな生活を続けてたら、マネージャーになることを勧められてね。

–なるほど!そういう経緯だったんですね!

面倒だから最初は断ったんだよ。早く帰ることだけがモチベーションで、昇進に興味はなかったからね。でもその日の夜、冷静に考え直して、「今すでにマネージャー並みの仕事やってるよな。。。それなら給料上がる方がいいか!」って考えた。あとは同期の中で一番にマネージャーになれば、同期にマウント取れると思った。

–もうマウント取ることしか考えてないじゃないですか。笑

入社時から同期と仲良くするつもりがなくて、同期会とかに全く顔を出してなくて関係が希薄だったんだ。それに対して「そんなんじゃダメだ。」とか、突っかかってくる同期もいてね。そいつらにマウントとりたいから、考え直して翌日上司に「マネージャーやります!」って言った。一晩明けて急に態度変えるから、何か魂胆があるんじゃないかと疑われたけど、「人生一度きりなんで後悔したくないんです!」とか適当なこと言って押し通した。「同期にマウントがとりたいんです!」とは言えないからね(笑)。

–言ってみて欲しかったですけどね(笑)。

出世するコツは、上司がやりたくない仕事を引き受けて、動きやすくしてあげる。自分が労力を割かないで良い仕組みを作る。これが大事だね。

めちゃくちゃ勉強になります

退職して事業継承の道へ

–そんな信頼されていた状況でなんでやめたんですか?

マネージャーを数年やって仕事はどんどん増えていくのに、給料が変わらないが不満だった。部下は1回りも2回りも上で可愛くなかったし、尊敬できない人が多かったんだ。昇進しようとすると上に媚びて、見た目の良い資料を作り続けないといけないしね。そんなスキルだけ身に付けても、誇りを持てないと思った。最近の情勢として、大企業でもすぐ傾く。新しい技術はエラーに繋がるから導入しない。「保守的な会社は傾いていくし、大企業にいるだけで将来ずっと安定とは言えない。自分に力をつけないと生きていけない。」と感じたんだ。

–大企業で最年少マネージャーにまでなった人が言うと言葉の重みが違いますね。

サラリーマンやってると毎月給料もらえて甘えが出てくるので、自分を追い込むために潔く辞めた。

–それで乗り出したのが事業継承ですか。

そうだね。前職の時、「サラリーマンは300万で小さな会社を買いなさい」という本を読んだんだ。それで後継者がいなくて困っている会社が、たくさんあることを知った。「大企業で働いてるサラリーマンなら、そのノウハウで小さい会社を経営できる。サラリーマン立ち上がろう!」という内容に感化されてね。これ面白そうだなと思って著者のオンラインサロンに入ったんだ。

–行動力すごいですね!

後継者を探してる社長達と実際に話をすると、「今までお世話になった取引先に迷惑をかけたくない。」って、みんな口を揃えて言うんだよ。お金儲けのためだけじゃない所で、会社を継続させる価値があるってのが興味深かったね。自分が会社を引き継いだら、早くその会社が回る仕組みを作って、浮いた時間でまた別の後継者を探してる会社の手助いをするコンサルをやりたいんだ。

–数ある選択肢の中で、なんで事業継承を選んだんですか?

後継者を探してる社長って、みんな70歳くらいなんだよ。それが自分の祖父と重なってね。祖父も自営業をやってたんだけど、俺が社会人1年目の時に体を壊しちゃって。後継者がいなかったんだけど、社会人1年目の自分が「引き継ぐよ。」なんて言えなかった。ずっとモヤモヤしてたその思いを、事業継承を通して晴らしたいんだ。

かっこええやんけ、ナカさん。

自分のモヤモヤを晴らしたいだけだから、結局自分のためなんだけどね。でも、人間って結局自分のためにしか頑張れないと思ってて。

–自分のためにやってることが、人のためになってれば最高ですよね。

まとめ

・タイミングの悪い転校は性格が歪む
・彼女がいるシュミレーションをすると引っ越す羽目になる
・奨学金を投資で溶かすと就職する気になる
・何か1つ負けない分野を作るべし
・自分が頑張らなくても回る仕組みを作るべし
・上司が動きやすい様に仕事をするべし
・事業継承が今熱い
・人のためだけに頑張るのは難しい
・自分のためにやってることが人のためになるならモチベーションは落ちない
・コミュ障でも工夫すれば活躍出来る!

「コミュ障で人付き合いが苦手」って言うけど、ナカさんはとても魅力的な人でした。事業継承の詳細は秘密保持契約の関係で今は話せないけど、落ち着いたら顔出しでまたインタビューさせてくれるとのこと。よろしくお願いします!

その時まで僕も頑張ろう。


<出演>ナカさん <写真>つっちー



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